小説「夢の海

              小説「夢の海」  

                 読後感想・書評/抜粋
 

     ◇一気に読んだ。登場人物の描き方がよい。人間の原罪のようなものを扱っていると感じた。静子の生き方や選択が
      やむをえなかったという印象を与えていて、それがことの是非を読者に考えさせる契機にもなる。一仁、春香、信夫の
      新しい出発が読者にとっての救いになっている。(横浜・元国語教諭)
 
     ◇男と女の世界は一筋縄でいかない世界だとはわかりますが、何かもう少し打ち解け方もあったのでは。プロットに添って
      計算された書き綴りになっているのは大変理解できますが、あまりにチミツさが先にきている面もなきにしもあらず。遊び
      の章があっても良かったのでは。ともかくも力作には違いありません。(小田原・画家)

     ◇二人の女性が相反しての女性の弱さ、優しさ、強さ、怖さ。女性の心理がよく書かれていると思う。最後にはミステリーの
      ような驚きもあり、愛にもいろいろあるなーと思った。とても面白く読ませていただいた。(横浜・主婦)

     ◇愛とは何だという問題提起がうまく出来ている。どこにでもある形での男女関係、淡い好意からドロドロした男女関係まで、
      さまざまな愛憎を数多く描き出し、他方では固く結ばれた兄妹間の真剣で異常な愛と、哲の最期を描いて、読者に問いを
      投げかけている。また推理小説としても非常に面白い展開になっている。(武蔵野・財団理事)

     ◇さまざまな要素を含んだ小説ですね。推理小説の範疇に入る作品ではないような気がします。これほどの「構想」、決して
      途中では分らない結末、それも最後には「癒し」になっていく。これは大変意地悪い小説です。読者に散々に無茶苦茶に
      葛藤を強いておきながら、ほっとした終末と、人間の業の深さをばさりと置いていく、これは寧ろ「爽やか」でしたね。
      (八王子・同人誌編集長)

     ◇以前読ませていただいたものより簡素になりました、というより文章のキレが良くなったので、あとは読者の好き好きです。
      心が篭りすぎるところと、何か登場人物が或る意味で自分に忠実な実直さが見えます。誰かをもう少し憎まないと感情の
      やり所に困るというのが通俗的読者の感覚です。慈元と静子さんの間も、もっとドロドロでないと。(藤沢・文芸誌同人)

     ◇興味津々あっという間に読み終えました。ここの文章で、どうしてこのようにうまく表現できるのだろうと感心ばかり。身辺の
      面識のある方の作品だけに、なんでこんな風に書けるのだろうと、圧倒されながら読み終えました。(横浜・医師)

     ◇静子が、春香が佐伯の子であることをここまで隠すのに違和感があったが、最後のドンデン返しで納得。やられたという
      感じ。寿司屋の朋二と編集長の恵子がいい味を出している。(箱根・会社員)

     ◇毎日ドキドキしながら読んでいます。ちょっとショックを受けているのも本当です。本の表紙がとてもすてきでした。静子の
      生き方として、子を守るための母の愛は良くわかります。でも罪を重ねて子を守る愛は許されないと思う。近親との愛から
      始まった男のエゴと欲望に汚されていく静子がかわいそうです。なぜ愛をタイトルにした作品なのに女の人に冷たいのか
      わかりません。(伊東・会社員)

     ◇貴方の御本を三日間通して完読し、小説の面白さが心に響いてきました。人を見殺しにするという体の冷えわたるような
      冷めた人間の抱える業の、耐え難いほどの重みをまざまざと知らされた様なきがします。新しい型のサスペンスを感じました。
      (伊東・主婦)

     ◇一気に読ませて戴きましたが、感激しました。…あれ程までに詳しく調べ尽くしたのにはびっくりし、心から凄いなぁと、敬意
      を評します。…装丁素晴らしかった。(横浜・画家)

     ◇興味深く読ませて頂きました。ユニークな発想、非凡なものを感じました。(伊東・作家)

     ◇再読していたら深い記述が所々にちりばめてあり、良いですね。あっという間に時間が過ぎてしまいました。本というのは、
       何度も読み返して新たな発見がある、というのが良さの一つのバロメーターだと思います。グロテスクな話でありながらヒロ
      インには全く汚さを感じない私です。むしろ…潔い良さを感じる。多分、ヒロインは自分のために生きていないからかもしれま
      せん。それにしても醜い男がたくさん出てきますねー。そして女はほとんど孤独。このお話、話し出すといろいろな個人的意見、
      考え方が見えるように思います。そういう意味では踏み絵、と作者のあとがきにあるのも納得。読後に色々考える事があるのは
      面白い証拠。(横浜・クラフト制作家)
      


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